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文部科学省全国学力・学習状況調査平成27年度 小学校(6年)問題分析

国語A・知識

分析科目

小学校6年生 国語A(主として「知識」に関する問題)

見出し(トピックス)

教科書の内容に基づく基本的な出題。表現の工夫や情報として適切なものを読み取る問題が多い。

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

漢字の読み書きを中心とする基礎的な知識の力と、文章や資料の内容を読み取るだけでなくその意図や効果を理解する力が求められている。また、今までになかった傾向として、言葉の決まりの理解を確認する問題も見られた。

分量・形式・内容(従来と比較して)

解答時間:20分大設問:7題小設問:22問
今年度は、選択式問題が15問、抜き出し式問題が1問、記述式問題が6問で小設問数は従来の20問前後で変わらない。
文章の内容を適切に読み取り、それをもとに答えるという基本的な読解の問題が中心であった。

範囲・分野(従来と比較して)

例年と同様、小学5年生までの教科書の内容。

大設問
(合計 22)
出題内容 分析
第1問
(6)
言語事項(漢字の読み3問・書き3問) 小学5年生までに学習する漢字の読み書き。(一)(1)5年生(2)4年生(3)5・2年生。(二)(1)4年生(2)4年生(3)3年生。
第2問
(5)
言語事項(文法) 文の主語を選ぶ問題、各文の「文の型」を選択肢から選ぶ問題。
第3問
(3)
話す力・聞く力(聞き方の工夫) 相手の話を聞きながら、部分ごとに聞き手がどのような聞き方をしているのかをとらえる問題。
第4問
(1)
読む力・書く力(表現の方法) 説明文中の傍線部分の工夫を読み取る問題。
第5問
(3)
読む力(表現の工夫) コラム全体の工夫を読み取る問題、コラムの中から筆者の考えの根拠にあたる言葉を読み取る問題。
第6問
(3)
読む力(物語の心情の読み取り) 物語を読んだ上で登場人物とその心情を把握し、それを図にまとめる問題。
第7問
(1)
読む力(情報の整理) 作品募集の案内に示された条件にあてはまらないものを選ぶ問題。

国語B・活用

分析科目

小学校6年生 国語B(主として「活用」に関する問題)

見出し(トピックス)

文章を読み取る力と、読み取った文章の内容を整理し、条件に合わせて情報を的確にまとめる力を測る問題。

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

与えられた文章を正確に読み取ったうえで、その意図や特徴を理解する力と、条件に合わせて的確にまとめる記述力が求められている。また、これまでにない傾向として、答えの内容が限定されず、自分なりの考えや解釈が求められるような問題も見られた。

分量・形式・内容(従来と比較して)

解答時間:40分大設問:3題小設問:9問
今年度は、選択式問題が3問、抜き出し式問題が2問、自由記述式問題が4問。自由記述式問題は40字以上70字以内が1問、40字以上80字以内が1問、60字以上100字以内が1問、80字以上100字以内が1問であった。
与えられた情報を正確に理解し、そのうえで条件に合った情報を的確に選んでまとめる力が必要とされた。答えの内容が限定されない、自分の考えを表現する問題も見られた。

範囲・分野(従来と比較して)

例年と同様、小学5年生までの教科書の内容。与えられた文章をもとにして、条件に応じて情報を取捨選択し、それを指定された形でまとめられるかが問われた。

大設問
(合計 9)
出題内容 分析
第1問
(3)
読む力・書く力(目的や意図に応じ、内容を整理する) (一)新聞のわり付けの内容としてふさわしいものを選ぶ問題。(二)見出しの目的と工夫を選ぶ問題。(三)条件にしたがって、インタビューの内容から必要な部分を抜き出し、まとめる問題。
第2問
(4)
読む力・書く力(二つの情報を目的に応じて関連付け、整理する) (一)文章に用いられている難しい言葉とその意味を適切に組み合わせる問題。(二)文章の要旨を条件に合わせて的確にまとめる問題。(三)文章と図との関係を読み取り、条件に合わせてまとめる問題。
第3問
(2)
読む力・書く力(物語の理解と表現の工夫をする) (一)文章と絵の関連の中から、指定されたものを選ぶ問題。(二)登場人物の心情を考え、それが伝わりやすいような工夫を条件に合わせてまとめる問題。

算数A・知識

分析科目

小学校6年生 算数A(主として「知識」に関する問題)

見出し(トピックス)

例年通り、各分野からバランスよく出題

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

教科書レベルの基本的な知識や計算力がどの程度定着しているかを測る問題であり、従来通りの出題であった。また、前回までの調査で正答率の低かった「直方体を構成している面についての理解」(第6問)、「式の読み取り」(第8問)に関する問題が引き続き出題されており、現行の学習指導要領に基づいた学習指導が児童にどの程度浸透しているかを継続して測る目的があると思われる。

分量・形式(従来と比較して)

解答時間:20分大設問:8題小設問:16問
分量は大設問数が9題から1題、小設問数が17問から1問それぞれ減少した。出題形式は従来通りであった。

範囲・分野・内容(従来と比較して)

今年度は昨年度と比較して、数量関係の分野についての出題割合が減った。数と計算の分野では、基本的な計算力を問う問題、計算結果の見積りや確かめの方法の理解に関する問題、数量関係の分野では、グラフの読み取りや式の読み取りに関する問題が出題された。一方、例年出題されていた割合に関する問題が出題されなかった。図形分野では、二等辺三角形となる根拠を円の性質と関連付けて捉える問題や立体図形の見取図と展開図の関係が出題された。

大設問
(合計 16)
出題内容(分野) 分析
第1問
(3)
計算の仕方と結果についての判断
(数と計算)
小数の加減計算を通して、(1)計算結果のおよその大きさを捉える問題、(2)単位となる小数のいくつ分で、小数の大きさを表すことができるかを問う問題、(3)加法における計算の確かめの方法の理解を問う問題であった。
第2問
(4)
整数、小数、分数の計算、四則計算
(数と計算)
基本的な加減乗除計算の仕方が身についているかを確認する問題であった。(1) 繰り上がりのある2位数の加法、(2)末尾の位がそろっていない小数の減法、(3) 異分母の分数の減法、(4) 除数が整数の分数の除法 
第3問
(1)
時刻と時間
(量と測定)
日常生活の中で起こり得る場合を通して、条件にあう時刻や時間を求めることができるかを確認する問題であった。H26年度算数Bで課題となった問題である。
第4問
(2)
角の大きさ
(量と測定)
180°より大きい角の大きさについて、(1) およその大きさを、2直角、3直角をもとに捉えることができるか、(2) 分度器を用いて、正確に測定することができるかを確認する問題であった。
第5問
(2)
円と二等辺三角形
(図形)
円を使ってかいた二等辺三角形について、(1) 二等辺三角形となる根拠を円の性質と関連付けて捉える、(2) 二等辺三角形の性質から底角の大きさを求めることができるかを確認する問題であった。H26年度算数Aで課題となった問題である。
第6問
(2)
直方体の展開図
(図形)
直方体の見取図から、(1) 展開図に必要な面の大きさを読み取ることができるか、(2) 見取図と展開図を関連付けて、辺や面のつながりやそれらの位置関係の理解を確認する問題であった。(1)はH26年度算数Aで課題となった問題である。
第7問
(1)
グラフの読み取り
(数量関係)
調査結果がどのグラフから得たものかを、グラフの特徴の理解や内容を的確に読み取ることにより、適切に判断できるか問う問題であった。H19年度算数B、H26年度算数Bで課題となった問題である。
第8問
(1)
式の読み取り
(数量関係)
図と関連付けて式に表された数量を読み取ることができるかを確認する問題であった。H25年度数学Bで課題となった問題である。

算数B・活用

分析科目

小学校6年生 算数B(主として「活用」に関する問題)

見出し(トピックス)

図形分野からの出題が増加
例年通り、根拠を説明する問題が多く出題

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

今年度も昨年度と同様に記述式の問題が5題出題された。出題された問題は、示された図を考察して見いだした「事実」を記述する、自分の考え方や解決方法だけでなく、他者の考え方や解決方法も理解し「方法」を記述する、ある事柄が成り立つことを論理的に考えて「理由や判断」を記述する、といった3つの観点の記述問題で、例年通りであった。これは、従来から理由を述べるために必要な情報の読み取りや指摘する力をより高めることが課題となっており、それが改善されているかを継続して確認することが目的であったと考えられる。これらのことから判断や考えの正しさの根拠を説明する力が重要視されていることがうかがえる。

分量・形式(従来と比較して)

解答時間:40分大設問:5題小設問:13問
分量、出題形式ともに従来通りであった。

範囲・分野・内容(従来と比較して)

今年度は昨年度と比較して、範囲・分野は、数と計算の分野が8問から3問に、量と測定の分野が5問から3問に、図形分野の問題が1問から7問に、数量関係の分野が5問から3問になった。数と計算の分野と図形の分野で問題数が大きく変化した。出題内容は、おもに身の周りの事象を題材として、図や表、グラフから得られる情報を自ら分類・整理し、必要なものを適切に選択する、また、示された式や考え方を理解し、その事柄について自分の考えを数学的に表現・説明させる問題などで構成されており、従来通りであった。

大設問
(合計 13)
出題内容(分野) 分析
第1問
(3)
事象の数学的解釈と根拠の説明
(図形)
(1)平行四辺形の「向かい合った2組の辺の長さがそれぞれ等しい」ことを理解し、平行四辺形を構成することができる辺の組み合わせを選ぶ問題、(2)1組の三角定規を使って行う平行四辺形の作図方法は、平行四辺形の「向かい合った2組の辺がそれぞれ平行である」という特徴を基にしていることを理解しているかを問う問題であった。(3) 与えられた条件から平行四辺形を見いだし、平行四辺形の「向かい合った2組の辺の長さがそれぞれ等しい」という性質を根拠として、示された2組の道のりが等しいことを説明する問題であった。(2)はH26年度算数Aで課題となった問題である。
第2問
(3)
場面の読み取りと処理・判断
(量と測定・数量関係)
(1)単位量あたりの大きさを用いて、代金が最も安くなる買い方を選び、その代金を求める、(2) 比較量 (増量後のせんざいの量)と割合から基準量 (増量前のせんざいの量)を求める、(3)示された割り引き後の値段の求め方の誤りを指摘し、正しい求め方と答えを記述する問題であった。
第3問
(2)
図形の性質に基づいた日常事象の解釈と説明
(数と計算・図形)
(1)正三角形の「3つの辺の長さが等しい」という特徴を基に、周の長さから1辺の長さを求める、(2)正三角形を切り分けてできた合同な図形の性質を基に、角の大きさが2等分されることの理由を記述する問題であった。
第4問
(3)
見積りの仕方と結果の判断
(数と計算)
(1)四捨五入して、千の位までのおよその数にして計算することができるか、(2)切り上げて、千の位までのおよその数にして計算した結果から、目標に達しているかどうかを判断できるか、(3)切り捨てて、千の位までのおよその数にして計算し、見積った結果を得ることができるかを問う問題であった。(1)はH25年度算数Aで課題となった問題である。
第5問
(2)
図形の観察と根拠の説明
(量と測定・図形)
(1)長方形の面積が対角線の交点を通る直線で2等分される考えを基に、分割された2つの図形の面積が等しくなる理由を説明する問題、(2)(1)を基にして、条件を変更した場合においても、同様の考え方で、示された部分の面積を求めることができるかを問う問題であった。(1)はH25年度算数Bで課題となった問題である。

理科

分析科目

小学校6年生 理科

見出し(トピックス)

教科書の内容に基づく基本的な出題と実験・観察を通して考察する出題。

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

基本的な知識がどの程度定着しているかを問う問題と、実験・観察で得られた資料を読み取る問題が出題された。また、実験の結果を論理的に説明する表現力が求められた。金属の温度による体積変化と振り子の周期、磁石と電流回路・電磁石、メダカ・インゲンマメの養分の摂取方法、太陽の動きと植物の成長、星と雲の動きなど多面的に考察する力が求められた。大設問3(2)は、自ら考えた仮説をもとに実験の結果を予想し、実験の結果から正しい結論を導くことができるかどうかを問う問題であった。

分量・形式・内容(従来と比較して)

解答時間:40分大設問:4題小設問:24問
選択式が18問、記述式が6問(文章記述が3問)

範囲・分野(従来と比較して)

小学5年までの教科書の内容。

大設問
(合計 24)
出題内容(分野) 分析
第1問
(6)
振り子の周期、金属の温度による体積変化、磁石と電磁石を使った振り子時計
(振り子・体積変化・磁石・電磁石(エネルギー))
(1)(2)は、小学5年で学習した振り子の周期を決める要因を理解できているかを問う問題であった。(3)は、熱による金属の体積の変化のグラフから振り子時計に最も適切な金属を選び理由を考察する問題であった。(4)(5)は、小学3・4・5年で学習した、磁石と電磁石・電流回路の特徴や働きについて理解できているかを問う問題であった。
(1)はH.24小学理科 大設問3で課題となった問題である。
第2問
(6)
メダカの雌雄を見分ける方法、成長に必要な養分の摂取方法、顕微鏡の名称と操作、植物の成長と条件
(メダカ・人・インゲンマメの誕生と成長(生命))
(1)(2)は、小学5年で学習したメダカ・人・インゲンマメの誕生と成長について理解できているかを問う問題であった。(3)(4)は、小学5年で学習した顕微鏡について理解できているかを問う問題であった。(5)は、小学3年生で学習した太陽の動きと植物の草たけの変化のグラフをもとに考察する問題であった。
第3問
(6)
湯気の正体、水の対流と温度、メスシリンダーの使い方、液温を下げてできる結晶の量
(気体と液体・対流・物の溶け方(粒子))
(1)(2)(3)は、小学4年で学習した水の状態変化と温まり方について理解できているかを問う問題であった。(4)(5)(6)は、小学5年で学習したメスシリンダーの使い方と物の溶け方について理解できているかを問う問題であった。
(1)はH.24小学理科 大設問3で課題となった問題である。
第4問
(6)
月の見え方・方位・日周運動、星座と雲の動き、打ち水と周りの気温の変化
(月や星座・気化熱(地球))
(1)(2)(3)(4)は、小学4年で学習した月・星座の見え方について理解できているかを問う問題であった。(5)(6)は、小学4年で学習した水の蒸発に関連して、打ち水の効果についてグラフをもとに考察する問題であった。
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