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文部科学省全国学力・学習状況調査平成28年度 小学校(6年)問題分析

国語A・知識

分析科目

小学校6年生 国語A(主として「知識」に関する問題)

見出し(トピックス)

複数の情報をもとにその関連性を読み取ったうえで、表現の工夫や意図をとらえる問題が多い。

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

漢字やローマ字の読み書きの基礎的な知識の力と、文章や資料の内容を読み取ったうえで、その意図や効果を理解する力が求められている。知識問題以外は、すべて、複数の情報を整理し、その関連性をとらえて解く問題であった。

分量・形式・内容(従来と比較して)

解答時間:20分大設問:8題小設問:17問
今年度は、選択式問題が8問、抜き出し式問題が0問、記述式問題が9問で、小設問数は昨年度に比べ5問減少したが、複合的な問題が増加したことにより、全体としては例年に比べて難化したと考えられる。

範囲・分野(従来と比較して)

例年と同様、小学5年生までの教科書の内容。

大設問
(合計 17)
出題内容 分析
第1問
(6)
言語事項(漢字の読み3問・書き3問) 小学5年生までに学習する漢字の読み書き。(一)(1)2・5年生(2)1・4年生(3)4年生。(二)(1)4年生(2)2年生(3)3年生。
第2問
(1)
話す力・聞く力(話し合いの意図) 話し合いの様子について書かれた文章を読み、その意図をとらえる問題。登場人物たちが異なる複数の意見をどのように関連付けて扱っているのかをとらえる必要がある。
第3問
(2)
読む力・書く力(表現の工夫) 下書きと書き直した文章を読み比べ、書き直しの際にどのような助言がなされたかを読み取る問題。二つの文章を比べて、その違いを見つけ、その内容を言語化する力が必要となる。
第4問
(1)
読む力・書く力(表現の意図) メモに内容を付け加えた意図を答える問題。付け加えられた内容と選択肢との関連性を見つける力が試される。
第5問
(1)
読む力(情報の整理) 地図とその説明が書かれた表から、希望する条件に一致する場所を見つける問題。情報を整理し、複数の条件を関連付けて最も適切なものを選ぶ必要がある。
第6問
(1)
読む力(表現の工夫) 自分の意見の根拠となる表現を選ぶ問題。それぞれの表現の意図をとらえ、人物像につながるものを選ぶ必要がある。
第7問
(2)
言語事項(書写) 毛筆の文字を見比べ、どのような点に気をつけて書き直したのかをとらえる問題。二つの書を比べて、その違いを見つけ、その工夫を言語化する力が必要となる。
第8問
(3)
言語事項(ローマ字) ひらがなをローマ字に直し、ローマ字の読みをひらがなで書く問題。促音や拗音の表記の仕方などローマ字の規則性を理解しているかどうかが試される。

国語B・活用

分析科目

小学校6年生 国語B(主として「活用」に関する問題)

見出し(トピックス)

資料を読み取る力と、読み取った内容を整理し、条件に合わせて的確にまとめる力を測る問題。

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

複数の資料を正確に読み取ったうえで、その関連性をとらえる力と、読み取った内容を条件に合わせて的確にまとめる記述力が求められている。今回の自由記述はすべて、資料に明示されてはいないものの、資料の内容に沿った範囲でまとめることを要求するものであった。

分量・形式・内容(従来と比較して)

解答時間:40分大設問:3題小設問:10問
今年度は、選択式問題が6問、抜き出し式問題が0問、自由記述式問題が4問。自由記述式問題は25字以上50字以内が1問、30字以上50字以内が1問、40字以上60字以内が2問であった。
与えられた情報を正確に理解し、そのうえで条件に合った情報を的確に選んでまとめる力や、資料に沿った内容を自分の言葉で表現する力が必要とされた。
例年に比べて、設問数に大きな変化はなかったが、自由記述問題に求められる内容はすべて、資料に明示されていないものの、資料に限定されるものであったため、全体的に難化したと考えられる。

範囲・分野(従来と比較して)

例年と同様、小学5年生までの教科書の内容。与えられた情報を条件に応じて取捨選択し、適切な形でまとめられるかが問われた。

大設問
(合計 10)
出題内容 分析
第1問
(3)
話す力・聞く力(目的に応じた質問) (一)インタビューメモの工夫を読み取る問題。内容を読み取ったうえでその工夫の効果を言語化する力が必要となる。設問の条件を正しく読み取る力も試される。(二)インタビュー中の発言から質問者の意図をとらえる問題。インタビューメモと実際のインタビューの内容を読み比べ、その違いを理解した上で発言の目的をとらえる必要がある。(三)メモをもとにして、インタビューの展開に合わせた質問を考える問題。インタビューの内容を正確に理解した上で、条件に合わせて記述する力が必要となる。
第2問
(4)
読む力・書く力(複数の情報を目的に応じて関連付け、整理する) (一)資料を読み取り、文章中の空欄にあてはまる説明を選ぶ問題。資料の中から条件に合う部分を正確にとらえる必要がある。(二)(1)資料を読み取り、文章中の空欄にあてはまる内容を記述する問題。言語で表現されていない内容を、自分で考えて表現する力が問われる。(2)資料を読み取り、文章中の空欄にあてはまる内容を記述する問題。自分の考えを指定語句を用いてまとめる力が必要となる。(三)取りあげた内容の効果を説明したものを選ぶ問題。資料を作成した意図をふまえ、全体の中で部分が果たす役割を正しくとらえる必要がある。
第3問
(3)
読む力・書く力(複数の情報を目的に応じて関連付け、整理する) (一)二つの資料のうち、二つ目の資料を選んだ理由を選ぶ問題。二つの資料を比べ、その違いから新たに加わった情報をとらえる必要がある。(二)文章の内容と一致するフローチャートを選ぶ問題。対応する資料を選び出し、文章の内容を図にあてはめながら検討する必要がある。(三)資料に書かれている内容の中から、条件に一致する部分を選び、指定された条件にしたがって記述する問題。指定された条件を守るだけでなく、設問のために示された文にあわせた形でまとめる力が必要となる。

算数A・知識

分析科目

小学校6年生 算数A(主として「知識」に関する問題)

見出し(トピックス)

例年通り

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

教科書レベルの基本的な知識や計算力がどの程度定着しているかを測る問題であり、従来通りの出題であった。H27から新たに第1問で計算の仕組みや計算の確かめ算に関する問題が出題されるようになったが、H28も同様の出題があった。これは、計算の意味や性質の理解にもとづいて、それを実際の計算において活用できる能力が備わっているかを確かめる方向性が継続しているものと思われる。また、前回までの調査で課題とされた「単位量あたりの大きさ」(第4問)、「三角形の底辺と高さの関係」(第5問)、「割合」(第8問、第9問(2))に関する問題や、新たに「不等号を用いた数の大小関係の表し方」(第3問)に関する知識を問う問題が出題されており、現行の学習指導要領に基づいた学習指導の浸透度を測る目的が継続していると考えられる。

分量・形式(従来と比較して)

解答時間:20分大設問:9題小設問:16問
分量はH27より大設問が1題増えたが小設問数は同じであった。出題形式は従来通りであった。

範囲・分野・内容(従来と比較して)

H28はH27と比較して、量と測定、図形の各分野からの出題割合が減り、数と計算の分野からの出題割合が増えた。数と計算の分野では、基本的な計算力を問う問題や小数の大小関係を捉える問題、数量関係の分野では、基準量・比較量・割合の関係を問う問題、量と測定の分野では、単位量あたりの大きさの求め方が正しく理解できているかを問う問題や三角形の底辺と高さの関係を問う問題、図形分野では、図形の構成、立体図形の面と面の位置関係についての理解を問う問題が引き続き出題された。

大設問
(合計 16)
出題内容(分野) 分析
第1問
(3)
商の大きさ、わり算の性質、わり算における計算の確かめ算
(数と計算)
商の大きさ、除数と被除数に同じ数をかけても商は変わらないというわり算の性質、小数のわり算における計算の確かめ算 (検算) の仕方について、それぞれ理解しているかを確認する問題であった。H27に新たに第1問として、小数のたし算の仕組みやたし算における計算の確かめ算に関する出題があったが、これを踏襲するものと考えられ、小数の計算の仕組みや検算の仕方についての理解が深まっているかを確認するものであった。
第2問
(4)
整数、小数、分数の計算
(数と計算)
基本的な加減乗除計算の仕方が身についているかを確認する問題であった。(1)はH23、(2)はH25、(3)はH19、(4)はH25に出題された問題と同じ内容の問題であり、経年比較を目的としたものであったと思われる。
第3問
(2)
数の大小関係とその表し方
(数と計算)
数の大小関係、不等号を用いた数の大小関係の表し方について、理解しているかを確かめる問題であった。(1)の不等号を用いた数の大小関係の表し方については、今回が初めての出題であり、不等号を理解しているかどうかをみるものであった。また(2)は、H19において、数の意味と大きさを理解することが課題とされており、以前より理解が深まったかをみるための出題であったと思われる。
第4問
(1)
単位量あたりの大きさ
(量と測定)
単位量あたりの大きさの求め方を理解しているかを確認する問題であった。H25、H26において、単位量あたりの大きさを求める除法の式を立てることに課題があるとされており、どの程度、課題の改善がなされたかを確認するものであったと思われる。
第5問
(1)
三角形の底辺と高さの関係
(量と測定)
三角形の底辺と高さの関係について、理解しているかを確認する問題であった。H24に同様の問題が出題されており、三角形の底辺と高さの関係を理解することが課題とされた。そのため、どの程度、課題の改善がなされたかを確認するものであったと思われる。
第6問
(1)
図形の構成
(図形)
示された三角定規4枚を組み合わせてできる図形を選ぶ問題で、図形の構成要素に着目して、どのような図形を構成することができるかを問う問題であった。
第7問
(1)
直方体の面と面の位置関係
(図形)
直方体の面と面の垂直の関係を理解しているかを確認する問題であった。H24において、直方体の面と辺の垂直の関係を理解することが課題とされており、以前よりも理解が深まったかを確かめる出題であったと思われる。
第8問
(1)
全体の大きさに対する部分の大きさの割合
(数量関係)
全体の大きさに対する部分の大きさを表す割合の意味について理解しているかを問う問題で、テープの長さの半分(50%)を目安として容易に把握できる場面で、割合の大きさの大小を判断できるかを確認するものであった。
第9問
(2)
場面の読み取りと立式、百分率
(数と計算・数量関係)
(1)は、全体の人数を求めるために、示された場面を適切に読み取り、式に表せるかを問う問題であった。また(2)は、1をこえる割合を百分率で表す場面において、基準量と比較量の関係を理解しているかを確認する問題であった。(2)は、H27算数Bにおいて、20%分多い場面で基準量と比較量を適切にとらえることに課題が見られたため、それを受けての出題であったと思われる。

算数B・活用

分析科目

小学校6年生 算数B(主として「活用」に関する問題)

見出し(トピックス)

数と計算、量と測定、数量関係、図形の各分野からまんべんなく説明する力を問う問題を出題

今回の学力調査から読み取れること(方向性や求められる学力など)

記述式の問題が従来通り5問出題された。従来通り、問題で示された説明を理解し、その考え方を他の場面で適用することができる力や、理由を述べるために必要な情報の読み取りや指摘する力を高め、それを基にして判断や考えの正しさの根拠を説明する力が重要視されていることがうかがえる。

分量・形式(従来と比較して)

解答時間:40分大設問:5題小設問:13問
分量、出題形式ともに従来通りであった。

範囲・分野・内容(従来と比較して)

H28はH27と比較して、分野については数と計算、量と測定、数量関係の分野からの出題が増え、図形分野からの出題が減ったが、出題内容は、身の周りの事象を題材として、図や表、グラフから得られる情報を自ら分類・整理し、必要なものを適切に選択する、また、示された式や考え方を理解し、その事柄について自分の考えを数学的に表現・説明させる問題などで構成されており、従来通りであった。

大設問
(合計 13)
出題内容(分野) 分析
第1問
(2)
きまりの発展的な考察
~面積調べ~
(数と計算・量と測定)
(1)示された条件を基に、1辺の長さが異なる正方形においても同じきまりが成り立つかどうかを調べる問題、(2)示された面積が1cm²小さくなることの説明を理解し、その考え方を条件が異なる場面において適用し、言葉や式を用いて説明する問題であった。
第2問
(3)
日常生活の事象における数学的な表現の活用と解釈
~ハードル走~
(数と計算・数量関係)
(1)示された情報を基に、ハードルの数とインターバルの数の関係を把握して、4台目のハードルの位置を求める問題、(2)示された式に数値をあてはめて、目標タイムを求める問題、(3)示された式の中の数値の意味を、具体的な事象と関連付けて、言葉や数を用いて説明する問題であった。
第3問
(3)
日常生活の事象の数学的な解釈と根拠の説明
~メダルづくり~
(数と計算・数量関係)
(1)示された乗法や除法の式の意味を解釈することができるかを確認する問題、(2)示された厚紙の横にかくことができる正方形の数は6個になることの説明を理解し、その考え方を利用して厚紙の縦にかくことができる正方形の数を求め、24個の正方形をかくことができる理由を、言葉や式を用いて説明する問題、(3)正方形に円が内接するときの円と正方形の辺が接する点の位置をとらえる問題であった。
第4問
(3)
資料の読み取りと判断の根拠の説明
~本の貸出冊数調べ~
(量と測定・数量関係)
(1)単位量あたりの大きさ(各学校の1人あたりの貸出冊数)を求めるために、表に示された数量(各学校の貸出冊数の合計)の他に必要な数量をつかむことができるかを確認する問題、(2)示された2つの表を基に、読み取ることができる事柄とできない事柄を特定することができるかを問う問題、(3)示されたグラフから貸出冊数を読み取り、それを根拠に、示された事柄が正しくない理由を言葉や数を用いて説明する問題であった。
第5問
(2)
図形の構成と論理的な考察
~三角定規でつくる形~
(数と計算・量と測定・図形・数量関係)
(1)示された除法の式の意味を、二等辺三角形を並べてできた図形と関連付けて、角の大きさの関係を基に説明する問題、(2)示された四角形の角の大きさを基に、四角形を並べてできる図形を判断することができるかを確認する問題であった。
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