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河合塾フォーカス

河合塾グループの取り組みに焦点をあててご紹介するページです。

財津亮さんと赤星飛鳥さん

河合塾の新しい学習支援のしくみとは?|15|河合塾が授業以外の学習時間のサポートにも力を入れる理由 Vol.1

河合塾では、塾生の成績向上・志望校合格のために、担当チューターや講師が生徒一人ひとりに最適な学習サイクルを回せるように学習支援を行っています。2022年度からは新たに「※Studyplus(スマホアプリ)」を導入し、これまで以上に塾生が主体的に継続して学習できるような仕組みとして進化させ、よりタイムリーに、より効果的な支援を行っています。これまでとは異なる新しい学習支援のしくみとは?河合塾が授業以外の学習時間にも着目してサポートする理由とは?今回は、新しい学習支援のしくみ構築を担う開発担当者の熱い思いを2回に渡ってお伝えします。
2022年06月08日公開

第1回目(前半パート)では、河合塾がどのように塾生に学習支援を行うのか、開発を担当した進学教育事業本部学習支援センターの財津亮と赤星飛鳥に話を聞いた。※所属は取材時のものです。

学習プロセスを「見える化」し、「実行」もタイムリーにサポート!

塾の時間割とともに、自学習の内容を共有できる

Q:今回取り組まれている「学習支援のしくみ」とはどのようなものなのでしょうか。そのしくみを構築した背景も教えてください。

財津さん:
志望校に合格するためには、単純に質の良い教材を使って、質の良い授業を受けているだけでよいか、というとそうではないですよね。
実際には、授業を受講している以外の時間、たとえば予習や復習も含めて「学習の計画を立て、実行し、振り返る」というサイクルを回すことが、合格には不可欠になりますが、なかなか継続するのは簡単ではありません。
そのため、良質な学習サイクルを継続できるように、学習支援のしくみ構築に取り組んでいます。

具体的には、塾生の受講状況や模試成績といった河合塾の各種システムとスマホアプリ「Studyplus」を連携し、塾生一人ひとりの学習に関するデータを統合することで、塾生とチューターが学習状況をリアルタイムに共有できるしくみを構築しました。
それによって、チューターはこれまで以上にタイムリー、かつ、学習の実行部分までサポートできるようになり、塾生も自身の頑張りが確認しやすくなり、モチベーションアップにつながります。


赤星さん:
というのも、これまではたとえば模試を使ったアドバイスが答案返却時であるように、サポートのタイミングは結果に対しての関与が主でした。
そのため、実際に立てた計画を「日々取り組めているか?」といった学習状況までは、見えにくいところがありました。
今回のアプリ導入によって、学習計画はもちろん、毎日の家庭学習を含めた学習の状況まで一目で把握でき、一人ひとりの状況に応じやすくなりました。
こうした日々の学習記録や、チューターからのタイムリー且つ適切なアドバイスを通して、塾生のモチベーションや学習リズムをサポートすることで、主体的かつ継続的な学びにつなげることがこのシステムの狙いです。


(画像は、「Studyplus for School」画面。1週間の学習状況が一目でわかるように表示。オレンジ部分は河合塾の授業時間、青は授業以外に計画した学習の状況。担当チューターと一緒に計画を立て、画面上で共有できる)。

チューターとチャットでよりタイムリーに深くコミュニケーションが取れる!

継続ができるような工夫

Q:具体的にはどのようにサポートしてもらえるのでしょうか。

財津さん:
河合塾では、塾生一人ひとりと面談を通じて「入試から逆算して、何をいつまでに学習すれば良いか」といった学習計画と学習の進め方をアドバイスしています。
さらに2022年度からは、塾生は「Studyplus」に塾や家庭で学習した教科・教材・時間といった状況を記録します。
その「見える化」された日々の学習状況と、河合塾の模試や校内テストの結果から、チューターは「計画した学習が実際にどのくらい実行できているか?」「無理をしていないか?」「教科バランスは適切か?」などといった観点から塾生にアドバイスしたり、問題点があれば一緒に解決策を考え、塾生が主体的に学習を続けられるようサポートします。

赤星さん:
「Studyplus」のチャット機能を活用して、担当チューターと連絡を取ることができます。
画像は、実際に塾生とチューターがチャットトークで会話している場面です。
これまではコミュニケーションのほとんどが対面か電話でしたが、チャットだと質問や悩みが出たタイミングですぐにやり取りできるのでこれまでよりもチューターに質問や相談がしやすくなりました。
面談で話した内容をチャットに入れて課題を確認しあったり、模試の結果返却後にすぐに塾生の頑張りに対してフィードバックすることもあります。


財津さん:
チャットが導入されたことで、これまであまり話すのが得意ではなかった人ほど、相談していただけるようになったんですよ。
「チャットなので、時間を気にせず送れる」「ちょっと不安になったときに送るだけでも安心できたりする」という声が多く聞かれます。

赤星さん:
受験は中長期にわたる道のりです。
日々の学習状況を記録し、見える化することによって、つまずきやプレッシャーの原因にチューターも気づきやすくなります。
ぜひ道が見えにくくなったときや苦しいときほど頼っていただきたいなと思います。

これまで以上にモチベーションが上がる!安心感を感じられる!

塾生の声

Q:実際に利用者からはどのような声がありましたか?

財津さん:
画像は、実際の塾生の声の抜粋したものです。
特に多かったのは、「計画の見直し・修正をすることができた」「チューターとのコミュニケーションのしやすさ」「モチベーションや安心感に寄与した」といった声です。

赤星さん:
入試を終えた3月ごろには、チャット上で塾生からの合格報告とチューターからのお祝いが数多く交わされているのを見ることができました。
タイムリーにチャットで交わされる喜びの声を確認することができ、私たち開発者にとっても、とても嬉しく感慨深かったですね。


●第2回(後半パート)に続きます。
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※Studyplus:スタディプラス株式会社が運営する学習計画や学習状況を記録するアプリケーション。今回の導入では学校・予備校などの教育機関での活用に特化した「Studyplus for School」を利用し、河合塾と塾生をつなぐツールとして活用。河合塾では、2021年度より一部校舎で先行導入。その結果、塾生の成績向上に効果が見られたことから、2022年度より河合塾の基幹教育システムと連携させ、全52校舎に拡大し、活用中。

●プロフィール
財津 亮さん
学校法人河合塾 学習支援センター チーフ。
2008年入塾。経営企画部にて、グループVISION策定・本社機能BPRに携わる。2011年より進学事業系部門にて、現役生のカリキュラム設計、塾生指導関連システムの開発を主導。2021年より現職にて、Studyplusを活用した学習実行支援の浸透、学習支援基盤構築に取り組む。

赤星 飛鳥さん
学校法⼈河合塾 学習支援センター。
2019年⼊塾。町田校でチューター業務に携わり、2021年より学習支援センターにて学習支援基盤の設計に従事。塾生とチューターへ新たな教育サービスを提供するべく、日夜取り組んでいる。