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「私と河合塾」-OB・OGが語る河合塾-: Vol.62 (2013年8月公開)

  • 会社員(情報・通信)
  • 高校グリーンコース
日本オラクル株式会社 遠山 博一さん

チューターから大学入学後の研究内容を聞き<br />自分もそんな研究がしたいという思いが生まれ<br />受験勉強のモチベーションが高まりました。

  • 日本オラクル株式会社
    Business Analytics(BA)ソリューション部

    遠山 博一さん

    出身コース
    高校グリーンコース

講師の自信に満ちた発言で、俄然やる気が生まれた

・・河合塾に通うようになったきっかけから教えてください。

母校(市川高校)の友人たちが数多く河合塾に通っており、授業の様子などを聞いて、私も高校1年生から、河合塾千葉現役館の高校グリーンコースに通うことにしました。高校2年生の冬期講習から津田沼校に移り、そのまま高校卒業まで通いました。

・・河合塾の授業で印象に残っているものはありますか。

高校2年生の冬期講習で、現代文の授業を受講しました。そのとき、強烈な印象を受けたのが「今ならまだ、大学受験に間に合う」という言葉です。それまでの私は、まだ入試本番まで1年以上あるのだからと、のんびり構えていました。この言葉を聞いて、もうそんなに切羽詰まった状況なのかと、驚いたのです(笑)。それによって、意識を受験モードに切り換えることができました。

心強かったのは、現代文の先生が「私の授業をしっかり聞いていれば、現代文が得点源になる」と、おっしゃったことです。現代文はセンスに左右される科目だから、勉強しても簡単に伸びるような科目ではないと思い、あまり力を入れて勉強していなかったのですが、この先生のもとで頑張れば、相当な得点力アップが図れるのではないかと確信し、俄然やる気が出ました。実際、その後の1年あまりで現代文は大幅に成績が向上し、センター試験は、おそらく満点だったと思っています。

また、「早慶大英語」の授業も印象に残っています。とても熱心な先生で、授業後の質問にも丁寧に対応してくださいました。過去問のほか、直前期には近年の出題傾向を踏まえた予想問題も解くことができ、志望していた慶應義塾大学の入試問題に則した指導を受けることができました。

自習室を活用し、周りの友人たちの真剣な姿に刺激を受ける

・・そのほか、河合塾時代の思い出を教えてください。

チューター制度は素晴らしい制度だと思います。とくに私の担当チューターは、第一志望としていた慶應義塾大学法学部政治学科の学生だったので、受験勉強のアドバイスだけでなく、大学入学後の様子などを聞くことができ、大いに参考になりました。

・・大学入学後の雰囲気を知ることは、どのような意義があったのでしょうか。

受験勉強のモチベーションを上げることができました。それまでの私は政治学科志望といっても、漠然と興味を持っていただけでしたが、チューターから、政治学科には、たとえば選挙で投票する際に、どんな基準で政党を選ぶのか、あるいはそもそも投票に行くかどうかを決めるのはどのような要因なのかといった、投票行動を研究する分野があることを教えてもらいました。具体的な研究の中身が分かることで、自分もそういうことを学びたいという気持ちが生まれたのです。

そのほか、自習室もよく利用しました。自宅で勉強していると、テレビなどの誘惑がありますから、それを断ち切って勉強するために、授業が終わった後だけでなく、土日にもよく通っていました。周りの友人たちが真剣な表情で勉強している様子を見ると、自然に頑張ろうという意欲がわいてきて、集中して勉強することができました。

高校3年生の前半の模試ではE判定だったのですが、後半からはC判定が出るようになり、最終的に第一志望の慶應義塾大学法学部政治学科に現役合格することができました。

2つのゼミを掛け持ちし、フィールドワークにも出向く

・・大学時代に力を入れたことをお聞かせください。

2つのゼミを掛け持ちしていました。まず2年次から入ったのが、メディア・コミュニケーション研究所のゼミです。政治の世界を学ぶうちに、「第三の権力」と呼ばれるメディアへの関心が生まれてきたからです。このゼミの活動での一番の思い出は、神津島でフィールドワークを行ったことです。都心では当たり前のように最新の情報に触れることができますが、離島では新聞や週刊誌の講読にタイムラグが生じます。それによって、何らかの問題が生じていないのか、あるいは島民同士のコミュニケーションツールは何なのかを、携帯電話の普及状況などを含めて調査しました。

一方で、学部のゼミで選択したのは、小林良彰教授のゼミです。投票行動を研究するゼミで、先ほど申し上げたように、チューターの話で興味を持っていたテーマだったので、意欲的に研究を進めることができました。

また、私が合格できたのは河合塾のおかげであり、後輩たちに何らかの恩返しがしたいという気持ちがあったので、大学の4年間、週2日、河合塾でアルバイトもしました。全統模試の試験監督や、窓口での塾生への対応などに携わりました。

「日本を元気にする仕事がしたい」という夢を持って就職活動

・・卒業後の経歴を紹介してください。

政治学科で学ぶ中で、「日本を元気にする仕事がしたい」という思いが強くなっていきました。そのためには、公務員も1つの選択肢になりますが、私は民間企業への就職にこだわりがありました。なぜなら、大学3年生のとき、検索エンジンの会社「goo」でインターンシップを経験し、ITがこれからの社会を変えていく原動力になると確信したからです。できれば就職した会社だけのIT戦略を考えるのでなく、様々な会社を元気にできるようなIT戦略を提案する、コンサルタント業務に就きたいという夢が生まれていました。そこで、そうした業務を推進している企業を調べ、日本オラクル株式会社を志望、入社することができました。

入社後は、セールスコンサルタントとして、企業の経営情報を可視化することができる「ビジネスインテリジェンス」という当社の製品を活用して、さまざまな企業の課題を解決する方策を提案しています。主に中小企業を担当、2年を経て現在では大企業も担当するようになりました。在庫情報の可視化、損益の可視化など、企業によって異なる課題がありますから、それぞれの課題に応じた提案を心がけています。「企業を元気にする」という当初の目的に沿った業務であり、やりがいを感じています。

・・現在の仕事に、河合塾で学んだことが生きていると感じられることはありますか。

河合塾の先生方から学んだのは「プロ意識」ですね。皆さん、私たちを絶対に合格させたいという情熱を持って、授業を進められていました。その姿に感動し、かっこいいと感じていました。私も同様に、どんな仕事にもきちんと責任が果たせるようなプロフェッショナルになりたいと考えています。

大学に入ってから、社会に出てから何をしたいのか、自分の将来を見据えることが大切

・・後輩へのアドバイスをお願いします。

大学合格自体を目的にするのではなく、大学に入ってから、あるいは社会に出てから何をしたいのか、自分の将来を見据えてほしいと思います。将来の目標が見えてくれば、受験勉強も「その将来のために必要なこと」と思えるようになります。受験勉強のモチベーションを高めるには「自分のため」という意識が不可欠なのです。私の場合は、チューターに大学の学びの内容を聞いて、魅力を感じたことが大きな転換点になりました。チューターだけでなく、講師の先生方に大学のことについて質問したり、周りの友人たちと将来のことを語り合ったりする機会を設けるのも有意義です。河合塾には、そうしたことが可能な雰囲気があると思います。

・・最後に、保護者の方々へのメッセージをお願いします。

私も中学受験を経験しましたが、子どもは「勉強しろ」といわれ続けると、大変なストレスを感じてしまうものです。だからといって、放っておくと全然勉強しませんから(笑)、バランスがとても大切になります。後輩へのアドバイスで申し上げたことと重複しますが、子どものやる気を引き出すには、いま勉強することが、どのように将来とつながるかを教えてあげることが、保護者の役割という気がします。子どもは小さいながらに、あこがれの仕事があるはずです。そのためにはどんな勉強をする必要があるのかを理解できれば、勉強する意欲が生まれるでしょう。その際、保護者の基準で、子どもに入学してほしい大学や、就いてほしい職業を限定して、押しつけてはいけません。できればいくつかの選択肢を示して、子ども自身に主体的に選ばせるようにしてほしいと思います。

Profile

遠山博一(Hirokazu Toyama)

遠山 博一(Hirokazu Toyama)

1986年生まれ。高1より河合塾高校グリーンコース千葉現役館と津田沼校に通う。私立市川高校卒業。2005年慶應義塾大学法学部に入学。2009年同大学卒業後、日本オラクル株式会社に入社。Business Analytics(BA)ソリューション部にて主にお客様への提案活動に携わる。

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