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「私と河合塾」-OB・OGが語る河合塾-: Vol.99 (2018年3月1日公開)

  • 教育・研究者
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認定NPO法人カタリバ東北復興事業ディレクター、 岩手県大槌町教育専門官

先生や親との縦の関係や<br />友人との横の関係だけではない<br />チューターとの斜めの関係が貴重でした。<br />

  • 認定NPO法人カタリバ東北復興事業ディレクター
    岩手県大槌町教育専門官

    菅野 祐太さん

    出身コース
    高校グリーンコース

出題傾向を踏まえた『早慶大英語』で英語の得点力がアップ

・・河合塾で印象に残っている授業は何でしょうか。

菅野 祐太

高校時代、ハンドボール部に所属し、高3のインターハイ県予選はベスト4まで進み、関東大会にも出場しました。部活動をやり切った満足感を味わいつつ、そろそろ本格的に受験勉強を始めないといけないと思い、6月から河合塾横浜校のグリーンコースに通うことにしました。レギュラー授業は「早慶大英語」を受講。それまで早稲田大学の英語の入試問題をとても難しいと感じていたのですが、出題傾向を踏まえた授業のおかげで、得点力が伸びていきました。夏期・冬期講習で受講した世界史の授業も印象に残っています。歴史の裏話というか、さまざまなエピソードを語ってくださる先生で、出来事の背景や歴史の流れがよくわかり、授業を受けるのを楽しみにしていました。

悩みを親身に聞いてくれたチューターが支えに

・・そのほか、河合塾に通って良かったことはありますか。

右は、河合塾横浜校 元チューター 濱島翼さん

右は、河合塾横浜校 元チューター 濱島翼さん

チューターとの会話が大きな支えになりました。入試が近づいてくると、誰でも不安になるものですが、受験のプレッシャーを敢えてかけてくる高校の先生にはなかなか本音で話せません。チューターが私の悩みを親身に聞いてくださったことで、気持ちが軽くなりました。しかも、単純に励ましの言葉を送るのではなく、ときには厳しく指導されることもあり、それも良かったと思っています。たとえば12月の模試でC判定が出た際、「このままの調子でいけば大丈夫だ」と楽観的なことをいったところ、「C判定の人の半分は合格できないのだから、そんな甘い考えではいけない」と戒められました。その言葉で気合を入れ直すことができました。
お世話になった恩返しがしたいという思いから、大学入学後の2年間、私もチューターを務めました。早稲田大学志望の生徒たちを担当したので、大学の授業や行事などの話をして、早稲田に入学すればこんなに楽しいキャンパスライフが待っていると、勉強のモチベーションを上げるように心がけました。

小学校で学習困難児童を支援するボランティア活動を経験

・・早稲田大学教育学部時代に力を入れたことはありますか。

早稲田大学教育学部を志望したのは、小学生のとき、いじめが起こったことがきっかけになっています。子どもたちが居心地のいい場所と思えるようなクラスをつくることができる教員になりたいと考えたのです。
大学時代は、学生を小学校にサービスボランティアとして派遣する活動などを行うNPO法人の立ち上げに参画。私自身、外国にルーツをもつ親を持つ子どもが多い小学校で、日本語力が不十分なために学習困難な状況になっている子どもたちを支援するボランティア活動に携わりました。

震災後の仮設住宅で暮らす子どもたちのための学習の場作りに参加

・・大学卒業後の経歴を紹介してください。

右は、元NPO法人カタリバ東北復興事業部支援メンバー 山田千裕さん

右は、元NPO法人カタリバ東北復興事業部支援メンバー 山田千裕さん

リクルートキャリアに入社して3年目の2011年3月、東日本大震災が起こりました。父の実家がある陸前高田市の様子が心配で、4月初旬に行ったところ、あまりの被害の大きさに呆然とし、復興の手助けをしたいという思いが募りました。NPO法人「カタリバ」が、仮設住宅で暮らす子どもたちのための学習の場をつくるという話を聞き、会社を退社して、その活動に加わることにしました。当初はどれだけの子どもたちがきてくれるのか、不安だったのですが、仮設住宅に住む120人のうち80人もやってきてくれたのです。どんなに辛い環境に置かれていても、学びたいという気持ちを失っていない子どもたちの姿に感動しました。現在は大槌町教育委員会に出向し、今後5年間の教育大綱の策定に携わっています。行政のトップダウンではなく、住民の声を反映した策定をめざして、町民全員で語る場を設けている点が特色です。町の方向性を皆で考えることが、本当の意味での復興の第一歩になるのではないかと期待しています。

チューター・スタッフに積極的に話しかけよう

・・後輩へのメッセージをお願いします。

受験勉強は孤独なもので、問題とひたすら向き合う勉強を積み重ねることが大切です。だからといって、日々の生活まで孤独になる必要はありません。先ほど申し上げたように、河合塾の大きな魅力はチューターの存在です。私は授業の合間などに、チューターのほかに、他のスタッフにもよく話しかけていました。もちろん、先生や親との縦の関係や、友人との横の関係も重要です。河合塾の自習室で他の生徒が集中して勉強している姿に接するだけで、刺激を受けることもできました。けれども、それだけでなく、チューター・スタッフとの斜めの関係があることが、とても貴重なのです。ちょっとした雑談でも気分転換になり、また頑張ろうという意欲がわいてきますから、皆さんもぜひ、積極的に話しかけてみてください。

Profile

菅野 祐太

菅野 祐太(Yuta Kanno)

1987年神奈川県生まれ。浅野高等学校在籍中、河合塾横浜校の高校グリーンコースに通う。2005年早稲田大学教育学部に入学。大学在学中には横浜校で高校グリーンコースチューターして活動した。大学時代、教育のNPO法人を立ち上げ、課題のある小学校に大学生を派遣するボランティアのプロジェクトを行った。2009年株式会社リクルートキャリアに入社し、事業の経営企画・営業企画に従事する。2011年3月11日東日本大震災を機に祖父母の家があった陸前高田市で教育支援を始めるため、株式会社リクルートキャリアを退職。2012年NPO法人カタリバで東北復興事業部ディレクターとして、大槌町で放課後学校コラボスクールを立ち上げる。2017年大槌町教育専門官として教育支援を行っている。 <br />

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