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「私と河合塾」-OB・OGが語る河合塾-: Vol.102 (2018年7月2日公開)

  • 教育・研究者
  • 弁護士・公認会計士・税理士
  • 河合塾KALS
共栄会計事務所 公認会計士 鄭 龍権 さん

ビジネススクールの受験対策を通して<br />吸収と発信のサイクルの大切さを学び<br />キャリアの幅を広げることができました。<br />

  • 共栄会計事務所
    公認会計士

    鄭 龍権さん

    出身コース
    河合塾KALS

発想の幅を広げるため、ビジネススクールへの進学を決意 早稲田大学ビジネススクール(早稲田大学大学院経営管理研究科)へ

・・・なぜ、河合塾KALSに通うようになったのですか。

最初にビジネススクールで学びたいと考えるようになったのは、会計士としての仕事を一通りこなせるようになった30歳くらいのとき、ビジネスのグローバル化に合わせて海外との取引や会計を担えるように、海外のビジネススクールに通おうと考えたのが、すぐには実現に至らなかったのです。その後、中小企業の経営を支援する業務を担うようになり、多くの経営者と話す機会が増えたことで、今度は、ビジネススクールで経営をきちんと学び頭の中を整理したいと思うようになりました。河合塾KALSは大学院の情報が豊富でビジネススクールの受験対策ができることを知り入学しました。志望校の情報収集のための時間節約はもちろん、本番入試前に論述指導を受け合格の可能性を高められると考えたからです。

自分の関心を掘り下げ、ビジネスに向き合う姿勢を学べた

・・・河合塾KALSでは、どのようなことが印象に残っていますか。

KALSの入試対策講座の講師だった成塚先生との出会いです。ビジネススクールの受験対策は、基本的には、ビジネススクールで「何を学びたいか」、「なぜ学びたいか」を突き詰めていくことだろうと思います。しかし、成塚先生は、その枠にとらわれず、ビジネススクールで学ぶ意義そのものを熱く語ってくださいました。授業では、ビジネスを捉える軸として経営学における戦略やマーケティングなどのツールも学ぶわけですが、それらのツールで自分のビジネスをどう問い直すのかということを、講師とのやりとりを通して、明確にすることができました。もちろん受験対策という面でも大いに役立ちました。出願書類の作成に関しては、個人指導になるのですが、私が書き上げた書類を見ては、なぜこんなことを書いたのかと何度も質問をしてくださったおかげで、自分の関心が本当はどこにあるのかを深く掘り下げることができました。社会人が自分のキャリアをどう伸ばしていくかということにきちんとフォーカスされている点で、単なる受験対策ではなく、ビジネススクールでの学びそのものを一足先に経験させてくれる予備校だったと思います。

会計士の仕事との両立を通して時間管理の能力がついた

・・・ビジネススクール時代の思い出を聞かせてください。

早稲田大学のビジネススクールに2年間通いました。平日の夜と土曜日を合わせて、週に4~5日は授業に通い、休日は予習復習に費やしました。仕事は定時に終わって会社を出なければ講義に間に合いませんから、日々の業務を効率的にこなしていかなくてはなりません。今から思えばハードな2年間でしたが、おかげで時間管理能力を身につけることができました。当初は、中小企業の再生をテーマに研究する予定だったのですが、ビジネススクールで学ぶうちに、キャリア形成に興味が移っていき、ゼミでは「会計士のキャリア」をテーマにしました。研究テーマは変わりましたが、キャリア形成を考えることで、頭の中を整理するという目標は達成できました。また、中小企業を支援する業務に関しても、発想の幅が広がったことで、経営者とのコミュニケーションも豊かになったと感じています。

自分自身の成長を実感でき、活動の幅も広がった

・・・MBAを取得したことで仕事に変化はありましたか。

MBA取得で急に評価があがるということはありませんでしたが、濃密な2年間を経て仕事の効率が上がったことで、自分自身の成長を実感でき、活動の幅も広がりました。キャリアを研究する過程で学術雑誌に論文を投稿し、学会で発表する機会を得たことで、指導教員の授業でゲストスピーカーとして話す機会をいただき、それを契機に、別の大学の会計学の先生からも、会計士のキャリアについて講演してほしいとの依頼も受けました。奇遇なことに、成塚先生に代わり、河合塾KALSの講師を務めることになり、現在3年目に入っています。さらに、今年4月には、4人の仲間と新たに会計事務所を立ち上げました。今後は、クライアントを増やして収益を伸ばすことに貢献しながら、同時に、自分のキャリアや経験を通して得たものを次の世代に伝える場も、仕事とは別に確保していきたいと考えています。

「考え方の基礎を作る場」「情報の集まる場」として価値がある

・・・ビジネススクールをめざす社会人に向けてメッセージをいただけますか。

予備校を経てビジネススクールに通っている人は、それほど多くはないと思いますが、私はとても意味があると思っています。河合塾KALSの講師とのやりとりは、ビジネススクールでやっていることと変わりません。単純に問いを解くのではなく、自ら問題を見いだし最適解へと導いていくプロセスは、ビジネススクールのアプローチと同じだからです。また、河合塾には、大学受験予備校としての長い歴史と実績から、大学や研究者に関する膨大な情報をもっています。この情報力は、受講生にとっても、また講師の立場としても、大きなメリットだといえます。ビジネススクールを志すうえで、自分の考え方の基礎をつくる場としてまた、学びに関する情報が集まる場として、河合塾KALSの活用を検討する価値は十分にあると思います。

Profile

鄭 龍権(Ryuken Tei)

1978年兵庫県生まれ。洛南高校卒業後、1998年関西学院大学に入学。大学2年時、宅地建物取引士試験に合格。2001年公認会計士試験に合格後、監査法人トーマツ(当時)に入所。2008年公認会計士鄭龍権事務所を開設。独立行政法人中小企業基盤整備機構や東京都中小企業再生支援協議会より業務委託を受け公認会計士として従事しながら、大学院進学をめざすため、2012年4月河合塾KALSに入学し、論述対策講座を受講する。2013年4月早稲田大学ビジネススクール(現・早稲田大学大学院経営管理研究科)に入学し2015年MBAを取得する。2016年4月からKALSで国内MBA対策講師として指導にあたる。2018年共栄会計事務所に所属し、事業再生・経営改善等、公認会計士として活躍する。

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