「私と河合塾」-OB・OGが語る河合塾-: Vol.109 (2019年9月2日公開)
- 医師・医療関連
- 大学受験科
医療の世界で国際協力を行うという夢の<br />最初の1歩をかなえてくれた河合塾で、<br />失敗を認めることの大切さと<br />繰り返しの重要性を学びました。
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水戸協同病院 医師
米崎 駿さん
- 出身コース
- 大学受験科
医学部受験の専門校舎があることが大きな安心材料に
・・・なぜ河合塾を選んだのですか。
JICAに勤務する父の仕事の関係で3~7歳をブラジルで暮した経験などから、国際協力に関心が向くようになり、中学の頃、「国境なき医師団」のように国際協力を行いたいと考え医学部をめざしました。しかし、現役では届かず、予備校を探しました。その中で最も雰囲気が良かったのが河合塾だったのです。対応してくれた方が親身になって相談に乗ってくれたことが最大の決め手で、麹町校が医学部受験の専門校舎であることも大きな安心材料でした。ここならしっかり自分をサポートしてくれそうだと直感し、1年間頑張ろうと決意したことを覚えています。
繰り返しやれば必ずできるようになることがわかった
・・・大学受験科時代では、どんな授業が思い出に残っていますか。
入塾当初は、不安もあったのですが、できなかったことができるようになり、成績も上ったので、楽しかった印象の方が強いですね。
特に印象に残っているのは物理の授業です。自然科学とは何か、物事をどのように捉えていけばいいのか、受験物理を超えた授業が展開され、科学に関する根本を学べ、非常に興味深い授業でした。医学部で学ぶ前のトレーニングとして意義深いものでした。高校時代は数学が苦手だった私ですが、河合塾のテキストを徹底的に反復し解法を自分のものにし、どんどん数学ができるようになりました。自分で勝手に限界を決めずに、諦めずに挑戦していくことの大切さを河合塾で教わりました。
学部外、学外の人々との交流でコミュニケーション力を磨いた
・・・大学時代にどのようなことに力を入れたのですか。
<トビタテ!留学JAPANでアメリカ滞在中>弁論大会で優秀賞を受賞
医療分野で国際貢献する目標でしたので、筑波大学医学群に進学してからは、医学の勉強はもちろん、コミュニケーション力を伸ばす活動に力を入れました。英語は猛勉強し、海外で実習ができる英語力を身につけ、学内外のスピーチコンテストで優秀賞を数々受賞しました。
豊かなコミュニケーションのために、考え方や背景の異なる人たちとの交流が効果的だと考え、アイセック*1に所属し他学群の学生と交流したり、トーストマスターズ*2という学外団体にも参加し、スピーチ力やプレゼン力を磨く努力も続け、人前で話すことが苦手な自分を克服することができました。
海外にも積極的に出かけました。アイセックの海外インターン制度を利用して、ガーナに2カ月間滞在し、公衆衛生に関する活動や国連のプロジェクトに参加しアフリカの医学生と活動を行いました。ベトナムでは、医学生と交流する企画を立て、筑波大学の支援で病院実習し、「トビタテ!留学JAPAN」でアメリカの医療実習も経験しました。また、できるだけ広い世界を経験しておきたいと考え、バックパッカーとして北朝鮮を含む40カ国以上を訪問しています。
*1 アイセックは、世界126の国と地域で活動する世界最大級の学生組織であり、日本国内25の大学に支部を持ち、海外インターンシップ事業を運営する学生団体です。
*2 トーストマスターズは、世界143の国にあり、パブリックスピーチ、リーダーシップの上達を目的とする非営利団体で、日本では、日本語・英語その他の外国語の約200のクラブが活動しています。
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<アイセック>ガーナで医療活動
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<筑波大学の支援>ベトナムで病院実習
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<トビタテ!留学JAPAN>アメリカで病院実習
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<ボリビア>ウユニ塩湖 冠水したところは、「天空の鏡」と形容されトリック写真が楽しめる
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<ペルー>マチュ・ピチュ
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<エチオピア>アフリカ風ヘアスタイル。エチオピアの子どもたちとともに(アイセックでエチオピア滞在中、JICAの活動に参加)
「国境なき医師団」に参加し、国際機関での活躍も視野に
・・・現在の仕事と、将来の抱負について教えてください。
<トビタテ!留学JAPAN>アメリカで病院実習
「トビタテ!留学JAPAN」で経験したアメリカの医療で、「Family medicine」という考え方に感銘し、大抵の診療ができる総合診療医になりたいと考えています。
初期研修先に水戸協同病院を選んだのは、総合診療や地域医療に力を入れている病院だからです。これらは国際協力にも通じると考えており、両分野の技量を高めたいと考えています。
5年後には、「国境なき医師団」に参加し途上国の医療支援に携わりたいと思っています。その後は、総合内科を専門としつつ、WHOなどの国際機関で公衆衛生や感染症予防の専門家として活躍したり、厚生労働省の医系技官として医療行政に関わるといった将来像を描いています。
失敗を失敗として認め、改善していくことが大切
・・・後輩へのメッセージをお願いします。
現役時代は、できないことがあっても自分の責任を認めていなかったところがありました。講師から「できない自分を認めることが重要だ」と諭され、失敗を失敗として認め、その原因を分析し厳しく反省し、改善できるようになったのは、河合塾の1年間があったからです。受験生の皆さんも参考にしてください。
医師という職業は大変ですが、それ以上に楽しいということも実感しています。昨日できなかったことが今日はできるようになり、学んだことは必ず誰かの役に立ち感謝される仕事です。しかも診療だけでなく、研究や行政の分野でも活躍できるなど、非常に可能性のある職業ですから、興味のある人はぜひめざしてほしいと思っています。
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米崎 駿(Shun Yonezaki)
1991年千葉県生まれ。巣鴨高校卒業。国境なき医師団や医療を題材としたTVドラマに魅せられて医師を志し、河合塾麹町校大学受験科に入塾。2010年筑波大学医学群医学類に合格。将来は、医師として高い専門性を持ちグローバルに問題を解決していく視点を磨いて世界の人々に貢献したいと考え、2015年アイセックを利用しガーナで感染症の予防普及活動等、2016年大学の支援でベトナムの病院で実習、2017年トビタテ!留学JAPANを利用しアメリカで病院実習を行う。現在、水戸協同病院で初期研修医として夢に向かって奮闘中。
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