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「私と河合塾」-OB・OGが語る河合塾-: Vol.119 (2021年6月7日公開)

  • 会社員(その他)
  • 大学受験科
株式会社LITALICO キャリア事業部  小芦 昇子さん

最後まで頑張る大切さを教わり、<br />周りの人に自分の悩みを<br />素直に相談することが<br />できるようになりました。

  • 株式会社LITALICO
    東京本社 LITALICOキャリア事業部

    小芦 昇子さん

    出身コース
    大学受験科

本気で東大をめざすために通った

・・・河合塾を選んだきっかけを教えてください

小芦 昇子さん

 現役で東大にチャレンジしたものの、わずかに点数が足りず浪人することになりました。学校の先輩たちの口コミなどから河合塾の評判が高いことを知り、東大コースのある名駅校にお世話になることにしました。

優秀な仲間に囲まれ、まんべんなく力を伸ばすことができた

・・・東大コースの学びで印象に残っていることはありますか

小芦 昇子さん

 同じ目標に向かって頑張ろうという気持ちにさせてくれる優秀な仲間と切磋琢磨し合える環境が感謝しています。チューターや講師にすぐに相談できるため、安心して過ごすことができました。
 特に印象深いのは歴史の授業でした。受験に必要な知識以外にも、事件の背景や関連する物語などの裏話的な話をしてくださり、ともすれば暗記学習になりがちな歴史を楽しみながら学ぶことができました。
 現役時代は得意だと思っていた英語で思うように成績が伸びなかったのですが、そこにちゃんと向き合い、慢心せずに努力したことで、どの科目もまんべんなく成績を伸ばすことができました。

ボランティア活動を通して将来の方向が見えた

・・・東大時代にはどんな活動に力を入れたのですか

小芦 昇子さん

 英語の教員だった母親の影響で国際協力に興味があり、国際関係論コースに進学しやすい文科三類に進学しました。入学してすぐに東南アジアの学生と社会課題について議論し解決に向けたプロジェクトを企画・実行するNPO法人MISに入り、カンボジアで、現地の大学生とともに学校に通えない子どもたちの教育支援を行う活動に参加しました。また、2年のときから、日本で子どもの貧困問題に取り組んでいるNPO法人Learning for Allで学習支援のボランティア活動をしました。
 こうした活動を通して、自分が「教育格差」「子どもの貧困」などに関心があることがわかり、国際関係が学べる後期教養学部ではなく、教育学部の比較教育社会学コースに進学しました。

*NPO法人MIS
 東京大学の学生が中心となって運営しているNPO団体です。東南アジアを中心とした多国籍の学生と、視察や議論を通して問題を発見し、その解決に向けた様々なプロジェクトを企画・実行しています。その過程で、次世代リーダーとして成長していくことをめざしています。

*NPO法人Learning for All
「子どもの貧困」を本質的に解決するために、困難を抱える6~18歳の子どもが自立するまで、居場所づくり・学習支援・食事支援・保護者支援などを通した『地域協働型子ども包括支援』を実践しています。また、全国の子ども支援団体とのネットワークづくりを通じた、普及啓発・人材育成・政策提言活動を行っています。

交換留学先のシンガポールで社会的な活動に取り組んだ

・・・「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金は有効に活用できましたか

小芦 昇子さん

移民に食糧を無料配布するボランティア活動

 留学することを前提に勉強していたこともあって、3年次、交換留学生に選ばれ、シンガポール国立大学に1年間留学しました。「トビタテ!留学JAPAN」の奨学生にも選ばれたため、生活費を心配することなく、現地でさまざまな活動に取り組むことができました。
 小中学生の教育支援を行っている大学生のサークルで、教育が十分に受けられない子どもたちに数学を教えたり、大手コーヒーチェーン店が行っている消費期限に近いパンやスナックを移民労働者に無償で配るボランティアなどを通して、直接現地の社会と関わることで、社会の格差や多様な階層に触れることができました。

*トビタテ!留学JAPAN
官民協働で2014年から実施している海外留学支援制度。文部科学省は、意欲と能力ある全ての日本の若者が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、官民協働で「グローバル人材育成コミュティ」を形成し、将来世界で活躍できるグローバル人材を育成します。

  • 小芦 昇子さん

    シンガポール国立大学の吹奏楽サークルに参加

  • 小芦 昇子さん

    シンガポール国立大学留学プログラム終了証書を授与

自分の努力がカタチとして見える職業に飛び込んだ

・・・卒業後の進路について教えてください

 ボランティア活動や留学を経て、教育・人材・福祉などの人の人生に直接かかわる業界で働きたいと思うようになりました。また、自分が最後まで責任を持って取り組んだ結果が、カタチとして見えてくる職業がいいと思い、現在の会社に就職しました。
 メインの事業は、障害がある子どもの発達支援や、障害者の就職支援などの事業ですが、私は、福祉業界で働きたい人と福祉施設をマッチングさせる仕事に従事しました。福祉施設は数多くありますが、雰囲気や得意分野などがみな違います。求職者の希望と、事業者の希望をつなげ、成約までこぎつけたときは、大きな達成感を得ることができます。
 現在は、求職者を集めるマーケティング業務に移りましたが、今後も福祉や教育などの業界を基点にキャリアを積んでいきたいと思っています。

最後まであきらめずに頑張ってほしい

・・・河合塾での学びは今の仕事に役立っていますか

 浪人生活を通して「粘り強さ」のようなものが身につきましたし、チューターや仲間に悩みを率直に相談することができるようになりました。これらは、トラブルが起きても、最後まであきらめずにやり切る姿勢や、いろいろな人に相談しながら仕事を前に進めていくことにつながっています。

・・・後輩にメッセージをいただけますか

小芦 昇子さん

 高校までは大きな挫折をしたことがなかったため、浪人が決まったときはとてもショックでした。しかし河合塾でもう一度やり直す機会をいただけたことで、目の前のことに誠実に向き合うことができました。周囲のアドバイスを聞きながら、最後まであきらめず愚直に頑張ってください。

Profile

小芦 昇子さん

小芦 昇子(Shoko Koashi)

1994年愛知県生まれ。愛知県立岡崎高等学校卒業後、河合塾名駅校の大学受験科に通い、東京大学文科三類に合格する。大学時代には、子どもの貧困問題に取り組むNPO法人Learning for Allの運営に携わる。2016年にトビタテ!留学JAPANを利用してシンガポール国立大学に留学し、課外活動として教育ボランティアなどに参加する。東京大学教育学部卒業後は、株式会社LITALICOで、障害のある子ども・大人の支援の仕事をしたい人と障害福祉事業を展開する法人をつなぐキャリア事業部で活躍中。

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