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「私と河合塾」-OB・OGが語る河合塾-: Vol.138 (2024年9月公開)

  • その他
  • 大学受験科
環境省 大臣官房 地域政策課 企画係(併任:地域循環共生圏推進室) 安藤ほのかさん

1年間頑張った経験は<br />大きな自信につながる!<br />今後も人と自然との関係を<br />追求し続けたい

  • 環境省 大臣官房 地域政策課 企画係
    (併任:地域循環共生圏推進室)

    安藤 ほのかさん

    出身コース
    大学受験科

明るい雰囲気と机の広さが決め手となって河合塾へ

・・・なぜ河合塾に通うことを選択したのですか。

安藤ほのかさん

高2の夏から1年間、アメリカの高校に留学しており、高3の夏に帰国してからあわてて大学受験の準備をはじめたため、不合格であれば浪人して再チャレンジしようと思っていました。東大文Ⅰに出願したのは、東京の大学に通いたかったこと、入学後に専攻を選べるのが魅力的だったこと、また官僚に憧れがあり、それなら法学部もめざせるところと思っていたからです。

浪人が決まり、複数の予備校の説明会に参加しましたが、座席を自由に選べることや教室の明るさ、清潔感、椅子と机の広さなどが決め手になって河合塾に通うことにしました。1年間通い続ける以上、環境の良いところがいいと考えたからです。

基礎を大切にすることで数学の苦手意識を克服

・・・印象に残っている授業や先生の言葉などはありますか。

河合塾で、勉強の量も質も大きく変わりました。現役時代はそもそも時間がありませんでしたが、映像授業の塾に通って短期間で詰め込むことには成功したものの、合格には届きませんでした。河合塾では同じ目標に向かって進む友人もでき、競い合いながら勉強できる環境があったのでモチベーションを維持しながら勉強に励むことができました。

現役時代は数学が苦手で、解法を暗記することで乗り切っていましたが、河合塾で「基礎の大切さ」にあらためて気づかされ、なぜその定理が成り立つのかなどを自分で考えるようになりました。暗記ではなく、自分の頭で考えるようになったことで、苦手意識を克服することができました。

数学の講師の「間違えたら喜びなさい」という言葉も印象に残っています。本番までに今の自分に不足しているところ、やるべきことが見つかったのだから、というのが理由とのことで、このように発想を転換することで、落ち込まずに勉強を続けられました。
留学経験があるため英語は後回しにしていましたが、入試の英語は文章の構造も複雑で、思ったほど点数がとれず悩んでいました。この点に関しても、テストで正答するための技術や文法の考え方などを教わったことで点数を伸ばすことができました。

自然と人間の関係を考える文化人類学を専攻

・・・大学ではどのような活動に力を入れましたか。

アジアの学生と環境課題について議論

アジアの学生と環境課題について議論

留学先では、窓から色とりどりの鳥をながめることができる自然環境に恵まれました。こうした大自然に触れたことで環境への興味がさらに高まり、大学では地域の小学生向けに環境教育の出前授業を行うサークルや、野鳥観察などを行うサークルでの活動に力を入れていました。

文科Ⅰ類でしたが法学部ではなく教養学部に進学し、文化人類学を専攻しました。環境への興味から、人の自然観や、人間と自然の関係を考えるような学問に興味を惹かれたこと、自分の意見を表現して相手に伝えることに苦手意識があったため、ゼミ主体の授業や卒論必須の環境でその力を磨きたいと思ったことなどが理由です。

入学後はアカデミックな世界に関心が惹かれ官僚志向が薄らいでいましたが、自分の興味を突き詰める研究の道よりも、社会に出て直接誰かのために働く方が自分に合っていること、さらに自然と関わりながら、小さな声を拾って誰かのために何かをするような仕事にやりがいを感じることをあらためて自覚し、環境省をめざすことにしました。

目に見えない環境貢献を、実感できるようにしたい

・・・現在のお仕事について教えてください。

1つは各自治体に脱炭素の政策を進めてもらうため、専門家を自治体に派遣したり、自治体職員向けのセミナーを開催する、人材育成を中心とした仕事です。もう1つは、持続可能な地域づくりに関わる仕事です。地域の抱える課題は生物多様性とか脱炭素といった環境面だけでなく、経済面や社会面も大きいため、地域の課題と環境の問題を上手く組み合わせて環境にも地域の持続にも役立つような仕組みづくりをサポートしています。

脱炭素も含めて環境問題は生活実感に乏しいためか、法改正されてもなかなか機能しにくかったりする点がもどかしく、きちんと機能させるための仕組みづくりの必要性を強く感じています。将来的には自然公園とか生物多様性の問題を考えるような部署や、ペットと人間との関係も考えるような仕事にも就いてみたいと考えています。

1年間の頑張りは、その後の人生でも大きな自信になる

・・・大学受験科で学ぶ後輩たちに何かメッセージをいただけますか。

目標を立てて365日努力した経験は、何ものにも代えがたいと思っています。自分があれだけ毎日勉強できたということが今でも不思議なくらいで、これは自分を励ます大きな自信になっています。人生ひとつの正解のような選択があるわけではありませんが、皆さんの中にも、もう少し頑張ろうということで浪人という道を選択した人がいると思います。自分で目標を決めてそこに向かって努力するというのは貴重な経験になり、これからの自分を支えてくれます。どんな結果になろうと頑張った経験は残ります。応援しています。

Profile

安藤ほのかさん

安藤 ほのか(Honoka Ando)

兵庫県出身。河合塾大阪校エクシード東大文類コースに在籍し、東京大学文科Ⅰ類へ進学。教養学部教養学科卒業。自身の高校時代の留学経験や大学での活動から、自然とかかわりながら社会に貢献する仕事へのやりがいを感じ、環境省へ入省。現在は大臣官房 地域政策課と地域循環共生圏推進室を併任し、地方自治体が脱炭素を推進するための支援として専門家の派遣やセミナーの開催を行うほか、持続的な地域づくりを行う地域循環共生圏の創造に向けた仕組みづくりをサポートする業務を担当している。

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