中日新聞・東京新聞に河合塾によるコラムが好評連載中!
2022年10月26日
中日新聞・東京新聞の「受験道」に、大学受験をテーマとしたコラムが連載されています。
本連載では、河合塾スタッフや講師が受験生やその保護者様に向けて、大学受験に役立つ情報をお届けします。
さらに今年度の「受験道」は、執筆者に英語科講師の岩崎浩之、数学科講師の西畑武、現代文科講師の高橋英夫が加わり学習のコツなどを解説します。
「受験道(10月掲載号)」~問題文を読み解こう~

受験生の夏以降の学習では、制限時間内に問題を解くことが課題となります。河合塾でも、受験生の講義の多くが、前半の時間を使って問題を解くテストゼミとなります。その中で受験生からよく聞かれるのが「時間が足りない」という声です。例えば、大学入学共通テストの国語は全体で80分ですが、その時間内に現代文、古文、漢文のすべてを解くのは容易ではありません。
時間を短縮するにはどうすればよいでしょうか。問題文を速読することがよく言われますが、速読を意識しすぎるのは好ましくありません。意識しすぎると問題文の理解が甘くなり、結局は設問で間違えることになります。時間を短縮する方法としてむしろ重要なのは、設問を素早く解くことです。
そのためには、「解答として必要な内容を積極的に読み取る」ことが重要となります。例えば、設問で傍線部の理由が問われているならば、その理由に該当する内容を問題文から積極的につかみ取るのです。共通テストのようなマーク式の問題でも、選択肢を消去法で判定していくだけでなく、解答として必要な内容を含んだ選択肢を積極的に選ぶことができれば、時間短縮につながるはずです。
受験生で消去法ばかりに頼っている人は、設問の要求を理解し、解答として必要な内容を問題文から読み取るという意識をもって問題演習に取り組んでください。また、読解力を養うのに最も有効な学習は、国公立大でよく出題される記述式の問題に取り組むことです。記述式の問題は選択肢に頼れないので、問題文の内容を積極的につかむ力を鍛えるのに適しています。高校1、2年生の皆さんは、記述式の問題にできるだけ取り組んでください。それはマーク式の問題を素早く解くことにもつながるはずです。
執筆者のプロフィール

執筆者:学校法人河合塾 現代文科講師 高橋英夫(たかはし ひでお)
高1~高3までの現役生から高卒生まで、幅広い志望・学力層に対応できる豊富な知識と指導経験を持つ。ポイントを押さえた論理的な解説と、丁寧な質問対応で、生徒から高い信頼を得ている実力派講師の一人。また、全国の入試問題に精通しており、河合塾テキスト・模試作成においても遺憾なく力を発揮している。
※ 2022年10月時点