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[6万人調査結果]停滞感の続く大学生のコンピテンシー ~コロナ禍は大学生のコンピテンシー伸長にも影響~

2022年12月16日

河合塾グループ 株式会社ピックアンドミックス

河合塾グループの株式会社ピックアンドミックス(東京都港区。以下、ピックアンドミックス)と株式会社リアセック (東京都港区。以下、リアセック)は大学生を対象に、社会で求められる汎用的な力(リテラシーとコンピテンシー*)を測る『PROGテスト』を2012年から実施し、延べ130万人以上に受検いただいています。この度、コロナ前とコロナ影響下における大学生6万人のコンピテンシーの伸長について比較資料をまとめました。以下、主な結果を紹介します。

*「リテラシー」:新しい問題や経験のない問題に対して、知識を活用して解決する力、
「コンピテンシー」:周囲の状況にうまく対処するために身につけた意思決定・行動指針などの特性(対人、対自己、対課題の3要素)

■コロナ禍により停滞が続く大学生のコンピテンシー

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大学生のコンピテンシーの伸長(見づらい場合は別紙PDFをご覧ください)

(1)調査対象
今回の調査では大学1年次と大学3年次の期初にPROGテストを受験したパネルデータからコンピテンシーの変化を確認。コロナ前の2018年(1年次)→2020年(3年次)のデータ[パターンA]とコロナの影響を強く受けた2019年(1年次)→2021年(3年次)[パターンB]および、2020年(1年次)→2022年(3年次)[パターンC]の3パターンで比較した。各パターンの受検者はそれぞれ2万人*で、3パターン合計6万人の比較結果となる。
*n数:パターンA-21,024、パターンB-20,556、パターンC-20,515

(2)比較結果
3パターンを比較するとコロナ禍前のパターンAでは3年次で各要素が伸長した。一方、コロナ禍の影響を受けたパターンB・Cでは、対課題基礎力以外の各要素に停滞感が見られる。特に対自己基礎力(感情制御力・自信創出力・行動持続力)の伸び悩みが強く現れた。

コロナ前のパターンAでは各能力で3年次(赤線)が1年次(青線)を上回り、コンピテンシーの伸長が見られる。
コロナ禍の影響を受けたパターンB・Cでは対課題基礎力を除き、3年次(赤)と1年次(青)の差がほとんど無く、能力伸長に停滞感を感じさせる結果となった。
大学の休講をはじめとした学生生活へのコロナ禍の影響によるものと考えられる。一方、ウィズコロナにおける新常態が始まり、対面授業も比較的長く経験したパターンCは自信創出力など一部の要素が伸長し、改善の兆しが見られた。

■PROG(プログ)とは

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PROGとは、社会で求められる汎用的な能力・態度(以下、ジェネリックスキルといいます)を測定するために、開発されたアセスメントです。PROGでは、学生のジェネリックスキルを「リテラシー」と「コンピテンシー」の2側面から測定します。知識をもとに問題解決にあたる力である「リテラシー」では知識の活用力や学び続ける力の素養を、経験から身についた行動特性であるコンピテンシーでは、どんな仕事にも移転可能な力の素養をみることができます。2012年以降、130万人を超える大学生に受検いただいています。

■株式会社 ピックアンドミックスとは
「努力したことが報われる社会」を作ることを理念に、PROGをはじめとするキャリア開発に関連するテストの研究開発、製作、
運営通して新しいキャリア教育サービス構築をめざしています。

報道関係者向け取材お申し込み・お問い合わせ先

[本調査の詳細を調査担当者がご説明します]
本稿でご紹介した「コロナ禍のコンピテンシー伸長への影響」や「大学の授業に取り組む姿勢とキャリア成功の関係」など『PROGテスト』から見えてきた調査結果をピックアンドミックスの調査担当者がご説明します。

お問い合わせ先: 河合塾 経営戦略担当グループ広報チーム(担当:岩井)【TEL】03-6811-5508
【E-mail】press@kawai-juku.ac.jp 【受付時間】9:00~18:00(土日祝・年末年始を除く)