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中日新聞・東京新聞に河合塾によるコラムが好評連載中!

2022年11月22日

中日新聞・東京新聞の「受験道」に、大学受験をテーマとしたコラムが連載されています。
本連載では、河合塾スタッフや講師が受験生やその保護者様に向けて、大学受験に役立つ情報をお届けします。
さらに今年度の「受験道」は、執筆者に英語科講師の岩崎浩之、数学科講師の西畑武、現代文科講師の高橋英夫が加わり学習のコツなどを解説します。

「受験道(11月掲載号)」~「就職」「資格」強い学部人気~

 今月は河合塾が実施した第2回全統共通テスト模試の結果から、来年度入試の最新動向をお伝えします。
 模試の受験者数は前年度比99.6%と前年並みでした。また、国公立大の志望者は増加、私立大で前年並みですが、私立大の併願校数が減少しているのが、目立ちます。

 文系で動きが顕著な系統を見てみると、「法・政治」系が国公立大は前年比106%、私立大が同102%と堅調に志望者を集めました。専門性があり、難関資格取得や公務員・一般企業への安定した就職のイメージの強いこの系統が人気を博しています。「経済・経営・商」系も国公立大は105%、私立大は101%と増加傾向です。この2年で志望者が大きく減少した文系学部の中では、就職に強いと言われる社会科学系がいち早く回復傾向を示しています。その一方、「外国語」「国際関係」では引き続き志望者の減少が目立ちます。世界的には既にコロナ禍後に意識があるものの、受験生の間では海外を志向する志望者の回復にはまだ至っていません。

 理系学部は全体的に志望者増加傾向を示しており、特に理学部、農学部、医療系各学部で大幅な増加、特に女子の志望者増加が目につきます。「医学科」が国公立大は前年比118%、私立大は同112%。「薬学部」が国公立大114%、私立大104%。また、「獣医学科」もそれぞれ119%、123%など難関資格系で多くの志望者が集まっています。このほかの学部学科も全体的に志望者は増加傾向ですので、文低理高の傾向は来年入試も継続しそうです。

 また、近年人気の「情報」系ですが、工学系の「通信・情報」は前年並みと人気の頭打ちがみられますが、いわゆる文理融合型の学際系「情報」では、依然として志望者は増えています。
入試本番まで2カ月余り。受験力はここから大きく伸びます。体調管理に留意して最後の仕上げに取るりかかりましょう。

執筆者のプロフィール

執筆者:学校法人河合塾 教育研究開発本部 主席研究員 近藤 治(こんどう・おさむ)

河合塾入塾後、教育情報分析部門で大学入試動向分析を担当し、進学情報誌「ガイドライン」「栄冠めざして」などの編集を通じて受験生への情報発信を行う。高校営業、営業統括部門を歴任後、教育イノベーション本部にて次世代の教育研究開発に携わる。2018年より中部本部長として塾生指導に携わった後、2021年4月より現職。マスコミへの情報発信とともに生徒、保護者、高校教員対象の講演も多数実施。

※2022年11月22日現在