沿革

2025年4月現在

自宅で始まった手づくりの英学塾から、全国展開の大学受験予備校へ
1933年(昭和8年)~1980年(昭和55年)

戦前の授業風景
駒場校舎

1933年(昭和8年)に創立者 河合逸治の自宅で手作りの教材とともに始まった河合英学塾は、教育に対する逸治のあふれる情熱のもと、多くの塾生を集め「名古屋に河合塾あり」とうたわれるほど、名古屋を代表する予備校として大きく成長します。

大学入学希望者が大きく増えた昭和40年代には、日本初となる大学入試難易ランキング表を作成・公開したほか、予備校主催としては初となる全国統一模試(現・全統模試)を開始。当時珍しかったコンピュータをいち早く導入し、精度の高い成績情報や合格可能性判定を受験生に提供して大きな支持を集め、「情報力の河合塾」と言われる礎となりました。1979年(昭和54年)の共通一次試験スタート時には、受験生の自己採点や志望校を集計・分析し、2次試験出願校決定の資料として受験生にフィードバックする「PDSP」(Private Data Shift Program)を開始。現在でも「共通テストリサーチ」と名を変え、出願校検討に欠かせないツールとして受験生や教員に親しまれています。

1977年(昭和52年)には東京都渋谷区に駒場校を開校。以降、大学進学を希望する全国の受験生の要望に応え、全国展開を開始します。

1933年(昭和8年) 名古屋市昭和区で、創立者 河合逸治が自宅を開放し「河合英学塾」を創設。大学進学をめざす生徒に手作りの教材で英語を教え始める。
1937年(昭和12年) 生徒増加に伴い桜山校(名古屋市)を新築し開校。「河合英学塾」から「河合塾」に改称する。
1947年(昭和22年) 第2次世界大戦の激化による閉鎖(1944年)を経て河合塾再開。
1955年(昭和35年) 愛知県から学校法人の認可を受け、「学校法人河合塾」設立。初代理事長は河合逸治。
生徒増に伴い、名駅校・千種校など名古屋市内での校舎展開が続く。
1965年(昭和40年) 日本初となる大学入試難易ランキング表を作成。客観的データによる合格可能性の指標として現在まで受験生や教員に活用される。
1966年(昭和41年) 受験情報誌「栄冠をめざして」(現・栄冠めざして)創刊。わかりやすくまとめられた冊子は受験の道しるべとして世代を超え、多くの受験生に親しまれる。
1968年(昭和43年) 「チューター制度」導入。成績に加え、志望や本人の適性なども考慮し、一人ひとりにきめ細かな進路指導を行う取り組みは業界に大きなインパクトを与え、その後、大きく広まった。
1970年(昭和45年) 「英才教育研究所河合塾教室」(現・ドルトンスクール)・「名古屋英会話センター」(現・専門学校トライデント)開設。
1972年(昭和47年) 全国統一模試(現・全統模試)開始。良質な問題と的確な判定で全国最大規模の模試(2024年の受験者数270万人)として定着する。
1974年(昭和49年) 日本で初めての大学特化模試「東大入試オープン」を実施(翌年には「京大入試オープン」を実施)。
1977年(昭和52年) 学校法人河合塾が東京進出(駒場校開校)。以後、全国各地への校舎展開を開始。
1978年(昭和53年) 「学校法人河合塾学園」を「学校法人河合塾」から分離新設。「名古屋外国語専門学校」(現・専門学校トライデント)などの経営を継承。
1979年(昭和54年) 共通一次試験(現・大学入学共通テスト)開始にあわせ、自己採点集計「PDSP」(現・共通テストリサーチ)の提供を始める。

すすむ提供価値の多様化
1980年(昭和55年)~2010年(平成22年)

駒場校開校の翌年には広島校(1978年)が開校。その翌年には福岡校が開校するなど(1979年)、北海道から九州にわたる校舎ネットワークの構築が進みます。同時に、高校生専門の校舎となる「現役館・現役生教室」や東大・医学部進学に特化した校舎の展開。映像授業を提供する予備校「河合塾マナビス」、社会問題となっていた不登校や高校中退から大学進学をめざす「河合塾COSMO」などを開設。多様化する受験ニーズへの対応を進めました。

一方で、大学受験関連の参考書や問題集の出版、テスト運営の受託やテスト問題の作成・点検、大学の学生募集活動の支援といった、河合塾の知見をいかした新たな事業にグループ法人を設立して乗り出しました。専門学校事業の校名が「トライデント」で統一されたのもこの頃です。

1982年(昭和57年) 創立者 「公益財団法人河合記念奨学財団」設立。
1983年(昭和58年) 現役館などを運営する「株式会社河合塾進学研究社」設立。
1986年(昭和61年) 「学校法人 河合塾学園」が運営する専門学校の名称を「トライデント」に統一。名古屋市と広島市に外国語や情報処理などの専門教育を行う計4校を展開。
1987年(昭和62年) 「トライデント・オープンコース」として、社会人・大学生教育事業に本格参入。
1988年(昭和63年) 大検(現・高卒認定試験)・通信制高校生・高校中退者を対象とする「河合塾COSMO」新設。
通信衛星経由で映像授業を配信する「サテライト講座」を他の予備校に先駆けて開始。
1989年(平成元年) 「学校法人文理学院(現・河合塾仙台校)」、大学受験関連書籍を出版する「株式会社河合出版」設立。
1997年(平成9年) 大学入試情報サイト「Kei-Net」公開。日本におけるインターネット普及初期から入試情報をWeb上で提供。
大学生・社会人を対象とした資格対策予備校「河合塾KALS」を高田馬場(東京都)と名古屋市に開校。
1998年(平成10年) 現役生教室第1号となる「現役生教室 堺東」(大阪府)開校。翌年開校の「厚木現役館」(神奈川県)とあわせ、3大都市圏へ高校生専門校舎の本格展開を開始。
2000年(平成12年) 大学広報支援や大学生・社会人向けスクールを運営する「ゴートゥースクール・ドット・コム株式会社」(現・株式会社KEIアドバンス)設立。
2003年(平成15年) 試験の実施・運営をサポートする「株式会社全国試験運営センター」設立。
2006年(平成18年) 映像授業を提供する「株式会社河合塾マナビス」を設立し、同年に「河合塾マナビス」土浦校・水戸校を開校。2018年には全国で300校を突破。
難関高校進学教室「河合塾Wings」を西八王子(東京都)に初開設。以降、東京都と愛知県で難関高校受験を対象とした塾を展開。
2008年(平成20年) 株式会社日能研と合弁で「株式会社日能研東海」設立。名古屋駅前校・千種校を開校。愛知県・岐阜県で中学受験塾を運営。
2009年(平成21年) テストの作成・点検を行う「株式会社ハピラル・テストソリューションズ」設立。

グループ全体で、これからの社会で活躍できる人材を育成
2010年(平成22年)~

ICTの発展やグローバル化など社会のあり方が急速に変容し、求められる人材像やお客様のニーズも変化し続けています。河合塾グループが提供する教育サービスも大学受験に関わるものに加え、社会人や企業を対象としたものや、英語4技能や非認知能力、キャリア教育といった新しいテーマまで幅広く拡大しています。グループの進化の象徴として、2019年(平成31年)には、初の中高一貫校である「ドルトン東京学園中等部・高等部」を開校しました。生徒の自主性と創造性を引き出し、これからの社会で活躍できる人材を育てています。

変化に対応し、より良いサービスをスピーディに提供するために、外部企業様との協業や業務提携も積極的に行い、グループ入りする法人も増えています。
2022年(令和4年)にはベトナムに教育に関わるAIやアルゴリズムの開発拠点を設置。翌年には日本型の教育支援サービスを提供する現地法人をウズベキスタンに設立するなど、河合塾グループの教育アセットを活用する海外事業にも取り組んでいます。

2010年(平成22年) 河合塾グループ本社となる「株式会社KJホールディングス」設立。
2012年(平成24年) 大卒者として社会に求められる汎用的な能力・態度・志向(ジェネリックスキル)を測定・育成するプログラム「PROG」(プログ)、大学向けに発売開始(株式会社リアセックと共同開発)。2024年現在で累計550校以上の大学・短大で採用。
2014年(平成26年) 企業・学校向けに人材開発・人材教育プログラムを展開する「株式会社ウィル・シード」がグループ入り。
「一般財団法人日本教育研究イノベーションセンター」設立。河合塾グループの研究機関として、教育に関する調査・研究・開発に取り組む。
2015年(平成27年) 首都圏と近畿圏に英会話スクールを展開する「株式会社日米英語学院」がグループ入り。
シンガポールに「WS PARTNERS PTE LTD」設立。ASEANに展開する日系企業現地法人の人材育成支援をサポート。
2016年(平成28年) 非認知能力を可視化する、新しい学力測定・統合アセスメント「学びみらいPASS」(高校生向け)提供開始。
2017年(平成29年) グローバル人材の育成とグローバルコミュニケーションのコンサルティングを行う「株式会社セブンシーズ」がグループ入り。
2018年(平成30年) 中部地区で小学生・中学生・高校生を対象に教育サービスを展開する「株式会社レペリオ」設立。
2019年(平成31年) 河合塾グループ初の中高一貫校で、「自由」と「協働」の原理に基づくドルトンプランを実践する「ドルトン東京学園 中等部・高等部」を東京都調布市に開校。
AIを活用したICT教材を展開する「株式会社河合塾One」、大学・企業に「PROG」を提供する「株式会社ピックアンドミックス」、千葉県館山市で子どもたちの「自立」と「成長」を育むキャンプ場を運営する「株式会社キャンプマナビス」設立。
長野県で幼児から高校生向け英語スクールを展開する「株式会社E.E.A」がグループ入り。
2020年(平成32年) 愛知県で小学受験事業を中心に展開する「株式会社アンファン」、医学部進学予備校「メディカルラボ」を運営する「キョーイクホールディングス株式会社・株式会社キョーイク・株式会社メディカルラボ」(現・株式会社キョーイク)がグループ入り。
2021年(令和3年) 中国で教育事業を展開する「上海阿尔晟河合塾科技有限公司(Shanghai ARSEN Kawaijuku Tech Co., Ltd.)」設立。
JICA(独立行政法人 国際協力機構)とKEIアドバンスが共同で、中央アジア・ウズベキスタン共和国で日本型学力検定テストの普及・実証・ビジネス化事業を2年間にわたり実施。
2022年(令和4年) 教育に関するAI・アルゴリズムの開発拠点としてベトナム・ホーチミンに「CÔNG TY TNHH ARSEN KAWAIJUKU TECH VIETNAM(ARSEN Kawaijuku Tech Vietnam Co., Ltd.)」開設。
2023年(令和5年) 「NIPPON GLOBAL EDUCATION AND ASSESSMENT JV LLC」ウズベキスタン共和国・タシケントに設立。日本型学力テストをはじめとする教育支援サービスを同国に展開。
2025年(令和7年) 学校法人河合塾のコンテンツ制作機能を独立・業務移管した教育コンテンツの制作会社「株式会社KIES」設立。