“大学進学の先”を支える「Kawai Campus」~卒業生の可能性を広げる新たな取り組み~
「Kawai Campus」は、卒業生の価値観や可能性を広げる「体験」の提供をコンセプトに、自己理解、職業理解を深め、納得のいく進路選択をサポートするサービスです。2022年度のパイロット運用から試行錯誤を重ね、2025年度から本格的な運用を開始しました。今回は、本事業を手がける(株)KJホールディングスキャリア 支援事業開発部の重見直宏チーフ、原田桂子調査役に話を聞きました。
所属・役職は2026年3月時点の情報です
―目次―
1.Kawai Campus立ち上げの背景・狙い
2.Kawai Campusのコンセプト・コンテンツ詳細
3.Kawai Campusの展望・担当者の想い
1.なぜ今、卒業生向けキャリア支援サービス?―背景・狙い

重見さん:河合塾グループは創業以来、一人ひとりの学びと自己実現を支えてきました。河合塾の塾生は、教科学習を通した「学び」にくわえ、目標に向かって主体的に学習する「学ぶ姿勢」を身につけていきます。こうした貴重な経験を大学進学だけで終らせず、将来の進路選択やキャリア形成に生かすことが重要だと考えています。河合塾グループの卒業生が自分らしい未来を切り拓けるようなサポートを提供したいという思いから、本サービスを立ち上げました。
原田さん:また、河合塾グループは年間約10万人という膨大な卒業生を輩出していますが、卒業後の接点が十分に構築されていないことが課題でした。Kawai Campusが河合塾グループと卒業生をつなぐプラットフォームとなり、継続的な支援を提供することも狙いのひとつです。
2.Kawai Campusは就活サイトにあらず!コンセプトは「体験」の提供
主なコンテンツカテゴリーは「体験・自己理解・職業理解」です。卒業生の価値観を広げ、納得のいく進路選択のサポートをするため、特に「体験」に重きを置いていることが特長です。
ここからは、具体的なコンテンツをご紹介します。

[体験]Kawai Campusのメインコンテンツ!大学在学中に経験したい、豊富な成長機会を提供
(1)留学
「留学」は大学を卒業した河合塾OBOGの皆さんに聞いた、大学時代に「やって良かったこと」「やっておけば良かったこと」ともに、第一位です。学生が後悔しなくてすむように、留学機会の提供と、留学にまつわる情報の配信を行っています。
「留学は時間のある学生時代がチャンス」、「進路選択の大きな鍵になる」、「短期でも行ったほうが良い」といった多くの学生の経験談に後押しされているコンテンツです。
■留学のカウンセリングやアプライ
留学に興味がある学生が費用面、期間面で気軽に参加できるよう、留学エージェントと提携しています(河合塾グループ卒業生限定割引あり)。
■留学情報配信
留学に参加した学生による「留学体験記」を紹介。留学を後押しするために、不安や疑問を解消できるような「留学基礎知識」も掲載しています。


(2)地域協創プログラム
地域協創プログラムとは、全国各地に行き、地域が直面しているさまざまな課題(人口減少、高齢化、産業の停滞等)について、地域の人たちと一緒に解決策を考え、解決に向けて挑戦する取り組みです。
2025年度は夏に第1弾を、冬に第2弾、春には第3・4弾と様々なプログラムを紹介しています。

重見さん:留学は海外で異なる文化や言葉に直接触れることで、語学力アップのみならず、国際的なコミュニケーション力、グルーバルな人脈作りにもつながります。地域協創プログラムは全国各地のさまざまな課題について、地域の方々と交流しながら一緒に課題解決に取り組み、座学の学びを現場で実践する貴重な機会を得られます。
どちらも知らない土地で新しい経験をすることで、視野や価値観を広げ、学生が進路やキャリアを考えるうえでの気付きやヒントを得られる重要な体験です。
(3)Kawai Campusの企画・運営
Kawai Campusの新コンテンツ立案や、実際の運営に関わってもらっています。
たとえば「Kawai Campus Lab」と題する参加型イベントでは、ユーザーである学生の声を定期的に集めています。
Kawai Campusのネーミング企画も学生に参加してもらい、学生投票で投票数の多かった「Kawai Campus」に決定しました。

原田さん:卒業後も成長や挑戦が続く、もうひとつのキャンパス。体験や刺激を通じて、次のステップへ踏み出すための場所をめざしてほしいという願いが込められています。

重見さん:OBOGとの交流イベントも人気です。社会人OBOGを招き、テーマに沿った話をしてもらう企画です。これも社会人の声を聞きたいという学生の声から生まれました。

[自己理解]就活サイトにはない、河合塾ならではの機会で「ジブン発見」
「体験」による学びをベースとしつつ、さらに自己理解を深めるための仕掛けを用意しています。


[職業理解]知らないシゴトは選べない。企業や先輩から直接話を聞いて“知る”ことから始める「シゴト発見」
大学1・2年次から業界や職業理解を深めていけるようなコンテンツをそろえています。特に、企業とのタイアップイベントはこれまで延べ50の企業が参画し、セミナーや企業説明会を開催してきました。
~タイアップ企画に参加した学生の声~
「同じ河合塾で学んだ者同士ということで安心して利用できる」
「就職活動初期に安心して相談できる」
~企業担当者の声~
「計画力や継続力など受験経験で培われた非認知スキルを持つ学生と出会える」
「大学に入学したばかりの1年生と接点を持てるのが採用ブランディングの観点から魅力的である」
原田さん:参加者は河合塾卒業生という共通点があるため、学生にとって参加の心理的ハードルが下がることもポイントです。
重見さん:以前、大手メーカーの新商品のモニター企画を実施したのですが、企業担当者からは「自分の考えを整理し、質も量も理想的な文章で意見をくれる学生が多く、驚いた」など、河合塾卒業生を大いに評価する声が寄せられました。河合塾に通い大学受験を突破した優秀な人材に対するニーズは非常に高いと実感しています。
原田さん:タイアップイベント以外にも、インターンシップを経験した先輩たちの体験談や、企業講演会を収録したアーカイブ動画を配信しています。
学生による学生目線での情報発信
原田さん:学生自身による多種多様な配信コンテンツもあります。学生たちが中心となってテーマを考えており、これらの情報をきっかけに新たな体験につなげる狙いもあります。


3.Kawai Campusの展望・担当者の想い
原田さん:学生と企業双方に貢献し、河合塾グループだからこそ生み出せる新たなインパクトを社会に与えていきたいです。ゆくゆくは「大学合格の先まで支援するのが河合塾グループ」という新たなブランディングをめざしています。「河合塾グループに入塾するとKawai Campusを利用できるよ!」と、塾選びや塾卒業時のアルバイト募集でのアピール材料となり得る存在にしたいと考えています。
重見さん:河合塾グループに対しての信頼関係をもとに、大学進学後の成長支援にとどまらず、社会人キャリアアップ支援までの継続的な関係性を構築することをめざしています。まだ始まったばかりで課題も多いですが、Kawai Campusの登録者数は年々増えています。登録してくれた学生の声に寄り添い、“自分らしいキャリア”を描ける場所として、今後さらに進化を遂げていきたいです。